職場の、ヒトのことを絶対に否定しないヒトAさん(仮称)がいました。
Aさんは、ベテランの域に達している、職場の酸いも甘いも噛み分けているようなヒトでした。
ある時職場の若手B(仮称)が、自分の未熟さを露呈させるような、でも自分ではそのお粗末さを判っていない、ということがありました。
普通のヒトなら、Bのことを叱責すると思います。私も、「〇〇という理由から、良くない対応だったね」位のことは言うと思います。
でも。Aさんは。
Bさんに対して、「そういうやり方もあるね」と肯定した上で。「じゃあ、こういうときは?」と色々なバリエーションを提示して、結果的に、Bさん自身に、自分の行動があまりよろしくなかった、と自分自身で結論付けられるように導いていったのです。自分で導いていった結論なので、Bさんは「あぁ」と腑に落ちたというか合点がいったというか。そして、物事には色々な観点がある、ということも同時に学んだようです。
それを見た時に、「Aさん、凄いな」と素直に感動しました。
Aさんの「そういうやり方もあるね」は、『経験の浅いBさんであれば、「そういうやり方」を選択することもあるよね』という意味なのだと思います。Bさんの思考行動をAさんが受け入れた上で、Bさんが自分自身で一歩先を考えられるように導いていったのでしょう。
ヒトの行動に対して、単にダメ出しをするのは簡単です。
自分と違うところ、経験で培った行動と違うところを指摘すれば良いだけですからね。
でも、頭ごなしにダメ出しをすると、相手は萎縮するか不満や反感を持つでしょう。
Aさんのように、相手に寄り添った上で自然と悟れるように導いていくというのは、手間と根気が必要だし、自分自身の人間力と実力が必要だと思います。中には、導こうとしても頑ななヒトもいますしね。
まだまだ人間力の足りない未熟な私は、Aさんのような達人には遠く及びません。恥ずかしながら。
でも。
Aさんのように、相手が自分自身で一歩先を考えられるように導いていけるようになりたいです。
まずは、自分自身の実力と人間力を磨いていかないと・・・(苦笑)
人間、死ぬまで修行ですね。
[四女むぎ 「ニンゲンて大変ね〜」]
↑むぎは、「ちょうだいちょうだい」が得意です。教えたわけではないのですが・・・