猫と犬とピアノと、たまに本。

猫娘達と犬娘、そして音楽と本に囲まれて生活しています。

「適材適所」

スタバ(スターバックスコーヒー)の、(自称)ヘビーユーザーの私です。

多い時には、朝7時に職場最寄のスタバに行って40分程度滞在し、出勤。退社後に自宅最寄のスタバに行って、朝のレシートをおもむろに出し、「おかわり」のコーヒーを購入して2〜3時間滞在してから帰宅する、という生活を送っています。

この生活をかれこれ・・・10年くらい?10年以上?続けています。

最近は寄る年波のせいか疲れてしまって、夜の部は割愛することもしばしばあるんですけれどね(苦笑)。朝は大体毎日行っています。

 

そんなスタバヘビーユーザーの私ですが、スマホに入れたスタバのアプリを駆使できているとはお世辞にも言えません。アプリができてから間も無くインストールしているはずなので、かなりお世話になっているのにも関わらず。

先日ふとアプリをいじくっていると、私が行ったことのあるスタバとその来店回数を表示できることを知りました。以前の職場最寄のスタバは、200回越え!びっくり!・・・相当、スタバに貢献していますね(汗っ)

そして、来店した店舗の都道府県を表示できる機能もある、ということに気づきました。

・・・が、47都道府県もあるのに、たった「2」・・・おかしいな。通勤だけでなく、外出先などでも、時間があれば、スタバに寄り込んで休憩をとったりしていたはずなのに・・・それなのに、「2」。

この「2」に不本意を感じたため、我が家の運転手・シュフに、「他県のスタバへ連れて行け」と、せがみ、「他県のスタバに行く」ことのみを目的に、先日高速料金とガソリン代と時間を費やしてきました。何と贅沢なコーヒーでしょうね(笑)

 

車のナビゲーションシステムに、「スターバックス」と入力し、他県で1番近いスタバを目的地として、早速車を走らせました。そして、着いたところはショッピングモール内のスタバ。年末前の最後の平日昼間のせいか、人はまばらで、スタバ特有のゆったりとした時間を満喫できそうな雰囲気でした。そこで、私はいつもと同じ「ドリップコーヒー」、シュフは「チャイティーラテ」なる、ちょっとオシャレ?かもしれないけれど流行ガン無視なモノ(笑)を注文。

ドリップコーヒーは大抵レジからすぐ提供してくれるのですが、それ以外は別カウンターから提供されるというので、普段行かない受け取り口に、覚束無い素振りで移動しました。その道中に、「ドリンクを提供するスタッフが聴覚障がい者であるため、ご理解ください」という旨の記載がある、A4サイズの立て看板が置かれていました。A4サイズの紙面にチマチマ書かれていたので、記載内容の主旨が理解できたのは、商品を受け取った後に推測したことなのですが。

カウンターで対応しているのは、飲食店にふさわしい清潔感のある、ごく普通の青年スタッフでした。ただ、他のスタッフと違うのは、一言も発しない、その1点のみ。商品の受け渡し直前に、私が注文した内容が記載されている10センチ角程度のシールを差し出して見せられて・・・そんな小さなシールの文字は読めないのだけれども・・・その仕草で、(そういえば、看板に聴覚障がいのこと書かれていたな・・・)と思い出しつつ、雰囲気でコクコク頷くと、そのスタッフ、満面の笑顔でドリンクを渡してくれました。その笑顔が、本当に・・・あえて言語化するならば「ウエルカム」を体現化しているような笑顔で・・・こちらもほっこりするような、これぞ「接客業の鑑」というようなものでした。

 

その後、シュフと話をしたのですが。

「健常者」の世界に「障がい者」を無理やり当て込む必要はないよな、それぞれ得意なところで実力を発揮できればいいのだよな、と。

このスタバの例で言えば。

商品を提供してくれた青年スタッフは、今のシステムの中でレジ担当になったとしたら、口話がメインコミュニケーションであるため、彼に対する配慮無しには勤務は難しいでしょう。しかし、ドリンクを作るスタッフだとしたら。レジで打ち込まれたドリンクをモバイル画面等から読み取って作ればいいのだから、口話は必須ではないし。作業は雑なところは感じられないし、商品の受け渡し時のお客とのコミュニケーションは、あの極上の笑顔とボディーランゲージで十分でしょう。あの笑顔で十分もてなしの心と気持ちは伝わりましたから。彼の出来ること、得意なことで、十分仕事が出来ているのですよ。正に、「適材適所」だよね、と。

何でもかんでも一律にできないからといって、障がい者を「」(括弧)でくくる必要はないのだよなぁ、と。

人それぞれ誰でも得意不得意はあります。

スタバの青年スタッフは「音を聞くこと」が苦手。でも来店したお客にラグジュアリーな気分を提供するのは得意。彼は「適所」で自分の得意を活かせていると感じました。

 

そういえば。

今の職場に、車椅子で勤務している同僚が居ます。彼には外回りの仕事は難しい(苦手)ですが、彼は窓口に来たお客さんに説得力を持った分かりやすい説明をするのは得意。彼に苦手な外回りを任せるのではなく、外回りは、外回りの得意な人間が請け負えばいいのです。

私の直属の部下は、肢体の不自由はありませんが、未就学児を持つ子育て中の人なので、残業になるような時間帯の仕事はできません。お客のニーズによっては、遅めの時間帯の仕事もままあるのですが、そういう仕事は、上司である私やその上の上司がやればいいのです。私も上司も、手をかけなければならないような年齢の子どもは居ないので。その分直属の部下には、正規の勤務時間内に、外回りも含めた業務を頑張ってもらっています。その部下は、人前でプレゼン等を行うのも得意なので、そういったところでも力を発揮してもらっています。私が極度の緊張症ということもあるので・・・(苦笑)

そうやって、仕事は出来る事、得意な事を分担すればいいのですよね。「適材適所」ですよね。

 

話を戻しますが、スタバの件で唯一残念な事。いや、スタバが残念な訳ではないのですが。

あの「看板」が無いと、訝しく感じるヒトがまだ一定数居るのかな、そんな看板が無くても誰も何も感じない、「」で括る必要の無いユニバーサルな社会にはまだ、なっていないのだな…ということでした。

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[長女ゆめ 「苦手を克服することに注力するよりも、得意分野を分担し合った方が仕事の効率は良いんだそうよ。」そういう研究結果が出ているらしいですね。]

 

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